独自の周年栽培技術(2年8季どり)
リアスターファームでは、通常は1年で終わるいちご栽培において、1株の苗から2年間・8期(春夏秋冬×2年)にわたり収穫を可能にする「2年8季どり」技術を確立しました。
四季なり性品種の特性を活かし、定植時期を1年ずらして交互に管理することで、収穫の切れ目がなく、施設の遊休期間を最小限に。
この技術は岩手県農業研究センターとの実証試験を経て確立された研究成果であり、安定収量と高収益の両立を実現しています。
また、夫婦2人で運営可能な規模設計により、新規就農者にも取り組みやすく、病害虫リスクの分散や収益の安定化にも寄与。持続可能な夏秋いちごの生産モデルとして、他にはない優位性を持っています。
三陸の冷涼な気候を活かした夏いちご栽培
三陸沿岸地域は、夏は涼しく冬は寒すぎず、日照時間が長いという特徴的な気候を持っています。この冷涼な環境は夏いちごの栽培に適しており、一般的ないちごの促成栽培とは異なる市場価値を持つ夏秋どり栽培を可能にしています。リアスターファームでは、この気候を最大限に活かし、「なつあかり」「信大BS8-9」「夏の輝」などの四季なり性品種を栽培。これらの品種は、甘味と酸味のバランスが良く、夏場の品薄期において市場で高く評価されています。また、「さんりく星苺」ブランドを展開し、地域の特産品としての確立を目指しています。従来、夏場のいちごは輸入品に頼ることが多かった市場に、国産の新たな選択肢を提供することで、安定供給にも貢献しています。
高い品質管理体制&環境負荷の少ない持続可能な農業
リアスターファームでは、環境に優しく持続可能な農業の実現と、高い品質管理による安心・安全な農産物の提供を両立しています。その一環として、地元の間伐材を活用した耐候性木骨ハウスを導入。軽量鉄骨ハウスに比べて内部温度の上昇を2~3℃抑えることができ、冷房エネルギーの削減につながっています。
また、栽培施設は小規模に分散配置し、病害虫のリスクを抑えながらも安定した生産体制を構築。さらに、高度な環境制御システムにより温度・湿度を最適に管理し、農薬や化学肥料の使用量を大幅に削減しています。
これらの取り組みにより、自然と調和した持続可能な農業を実現しながら、高品質ないちごを安定して提供できる体制を整えています。
新規就農者の育成とフランチャイズ展開
リアスターファームでは、夏いちごの生産拡大と地域の農業振興を目的に、新規就農者の育成にも力を入れています。浦浜農場を担い手育成拠点とし、2年間の研修プログラムを提供。この研修では、「2年8季どり」の栽培技術の習得に加え、経営や販路開拓の知識も身につけることができます。研修修了後は、自社農場のリーダーとしての就任や、フランチャイズ契約を通じた独立の道が開かれています。特にフランチャイズ契約の場合、リアスターファームが全量買い取りを保証するため、販売の不安を抱えることなく栽培に専念できます。こうした支援制度を整えることで、農業を志す人々が安心して就農できる環境を提供し、三陸の地に新たな農業の可能性を広げています。